まだファミコン時代の頃、ファイナルファンタジーが目指すものは何か?と聞かれ、製作スタッフがズバリ「映画」と答えたのが印象的です。
では映画としてのメディアを目指す部分において、まず真っ先に優先されたのは何かといえば、やはりグラフィックだと思われます。
例えばいわゆる「ムービー」と呼ばれる場面があります。
誰が名付けたのか、今となってはわかりませんが、画面の精細度や密度が上がり、それこそ映画さながらの演出が繰り広げられます。
そしてこのムービーをいち早く取り入れたのが、ファイナルファンタジーでした。
確かFF7が最初ではなかったかと思います。
で、FF9にももちろんムービーはあるのですが、今回はどちらかというとストーリーが映画的というか、
どこか温かく、そして切ない。優しさに溢れ、時には涙溢れるほど悲しいときも。そういった悲喜こもごもな物語に一喜一憂したものでした。
それぞれのキャラの性格や個性はもちろん、いつの間にか生きるとは何かを問いかけられているような、そんな壮大な物語がFF9に確かに存在していたと思います。